「『ちょっと君、パソコンとか得意なんでしょ。会社のホームページ作ってよ』といきなり上司に言われてしまった……正直あまり詳しくないけど、ホームページ制作ソフトがあるし、大丈夫かな……」
といった具合に、とりあえず始めようとしたアナタ。
ちょっと待ってください。それだけでは足りませんよ。
重要なものを用意する必要があります。
そう、「サーバ」です。
Webサイトは、24時間常時稼働させる「サーバ」にファイルを移して、そこのデータを参照することで閲覧させる仕組みです。
自分たちでサーバの機会を用意し運用をするという選択肢もありますが、かなりの専門知識や設備・コストが必要になってきます。
そこで多くの場合、レンタルサーバ運営会社に申し込んでサーバを借りることになると思います。
さて、いざサーバを借りようとレンタルサーバを探すとします。
「Webサイト サーバ」や「レンタルサーバ」とGoogle等で検索するとたくさんヒットしますが、
逆にたくさんありすぎてなにをどう選んでいいものか困ってしまいますよね。
しかもそのうちの一つに入ってみても、たくさんのプランや仕様がいろいろで、余計に迷ってしまいます。
そこで今回のブログでは、「何を基準にサーバを選べばいいのか」についてご紹介したいと思います。
基本的に選ぶ基準として、以下の点を抑えておくといいでしょう。
個人でWebサイトを持つ場合なら無料でも問題ないかと思います。
しかし、企業やお店がビジネスに使う目的で借りるなら有料サーバを強くおすすめします。
無料サーバだと
などの点があるためです。
「タダほど高いものはない」といいますが、無料で色々と作ってから「実は有料サーバでなければ対処できない仕様になっていた……」なんていうことにならないようにしたいものです。
「共有サーバ」は「共用サーバ」と呼んでいるところもあります。
レンタルサーバにはだいたい大きく分けて、「共有サーバ」と「専有サーバ」の2種類があります。
「共有サーバ」はアパートやマンションのようなもので、一つの建物(サーバ)を複数人で分け合って使っています。
使用料金は安いですが他の利用者と共用なため、他の利用者の影響を受けやすいです。
他の利用者のWebサイトにたくさんの(一日に何千人も見るようなWebサイトなど)アクセスがあった場合、処理しきれずにサーバ自体が落ちてしまうことがあります。そうすると、自分が置いているWebサイトも見ることができなくなってしまいます。
その逆もしかりです。
アパートでも、階上の部屋に何十人もの人が押し寄せると迷惑ですよね。
「共用サーバ」は一般的な企業・お店のWebサイトに向いています。
通常の企業サイトなどのWebサイトならばこの「共有サーバ」で十分な場合が多いです。
「共有サーバ」がアパートならば、「専有サーバ」は一軒家です。
使用料金は共有サーバに比べて高めですが、他の利用者に影響を受けることも与えることもありません。
スペック的にも高いものが多いです。
何百ページもの大量にコンテンツがある大規模なサイトや、一日何千人ものアクセスがあるようなサイト、動画や画像を置くようなWebサイトに向いているでしょう。
最初は「共用サーバ」に申し込み、アクセス数やコンテンツの数が伸びてきたら「専有サーバ」に切り替える……というケースも考えてみてはいかがでしょうか。
技術的な問い合わせやサーバの稼働状況等をしたくなった場合、サポート体制が整っているかというのは非常に重要になってきます。
「さくらインターネット」や「CPI(KDDIウェブコミュニケーションズ)」などのように、サポート専用のWebページが充実しているところが良いでしょう。
さくらインターネットサポートページ
http://support.sakura.ad.jp/
CPIサポートページ
http://www.cpi.ad.jp/support/index.html
「共有サーバ」「専有サーバ」ともに、搭載された機能や容量がいろいろと書かれていますよね。
表示は各種レンタルサーバ運営会社により異なりますが、主に以下の項目があると思います。ここを基準に、機能の選別をしていくと良いでしょう。
……と、なんだからよくわからない用語も多いかもしれませんね。
それでは一つずつ解説していきましょう。
「ドメイン」というのはインターネット上に置く場所を示す、いわば「住所」です。
サーバを借りても、アクセスするためには場所を識別するための「表札」が必要です。
そのための「表札」がドメインとなります。
通常、レンタルサーバには初期設定で使用できるドメインが割り当てられていますが、社名やサービス名にちなんだURLをつけたくなった場合。有料でオリジナルのURLを設定・割り振ることができます。
私たち株式会社ボンカーズでも独自ドメインを取得しています。
「http://bonkers.jp/」のうち、「bonkers.jp」の部分を独自ドメインと呼びます。
一つのサーバで複数の独自ドメインを管理したくなった場合、「マルチドメイン」という機能が必要になってきます。
Webサイトを一つしか使用しない場合は必要ありませんが、別のお店のWebサイトを同じサーバに置いたり、複数のWebサイトを管理することになった場合に必要になります。
今は一つのWebサイトしか扱わなくても、マルチドメインの使えるサーバを選んでおいて損はないでしょう。
独自ドメインを取ると、オリジナルのメールアドレスが使えるようになります。
「@」の右側の部分が独自ドメイン、左側の部分を任意で決め、メールアドレスを決定します。
例えば「bonkers.jp」でドメインを取得した場合、メールアドレスは「(任意で決めた文字列)@bonkers.jp」となります。
このメールアドレスの左側の文字列を、最大いくつまで設定することができるかということです。
社員が30名いる会社で上限が20の場合、社員のうち10人はメールアドレスを取得することができませんね。
メールアドレスを必要な数より多く、または上限なく取得することのできるサーバが望ましいと思います。
サーバ側で動くプログラムを使って高度なWebサイトを作成したり、管理を簡単にしていきたい場合はここのチェックを必ずしてください。
「SFTP」とは「SSH File Transfer Protocol」の略で、サーバにWebサイトのデータをアップロードする際、安全にファイル転送ができる仕組みです。
この「SFTP」を使うことで第三者からデータを盗まれにくくなります。
メールフォームの送信などデータのやりとりを暗号化するのが「SSL」です。
ネットショップなどでよく用いられる技術です。
個人情報を送信する場合やクレジットカード情報など、絶対に盗まれてはいけない情報をWebサイトに送信する必要がある場合、この「SSL」を使います。
ネットショップや個人情報を入力させるようなWebサイトを作るようなら、SSLが使えるかどうかもチェックしておくべきでしょう。
いかがでしたでしょうか。
サーバを選ぶとなると選択肢が多く、なかなか決めきれない……ということがあると思います。
サーバを選ぶための参考になればと思います。